蟻の夜

弱音を小さく呟いた
放浪と頑な心は何度も裏切る信心深い宗教者だ


いつでも投げ出せる今日をそれは本当かと疑う瞳自分の瞳


「どうでも良いからどうでも良いの」女の言葉は真実なのか言い逃れなのか。


未だ逢うことのない女からの賞賛を男は求める
それを信じることが出来たら幸せだ


同調を求める友は数多くいる
高い山々
広い海
金の貯まることがない財布
血と肉体
多くの遺恨がお前を決めつける


同調を求める友は数多くいる
何時か叶う約束を今しよう


目の前に座る老人が頷く俺が頷き返す
席を立つ
床を大きく蹴り上げる
握った手には力が入る
拳に力はまだ入る


ダレた心も臆病も巻き添えにして
瞳の中の小さな星もくすぶる思いも置いていかない


寛容と冷静さえだけが俺たちの武器だ


寛容と冷静さえだけが今の俺たちの武器だ


















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